クロスバイクの代名詞とも言われた「GIANT ESCAPE R3(ジャイアント / エスケープR3)」のディスクブレーキモデル「ESCAPE R DISC」とドロップハンドルモデル「ESCAPE R DROP」が大幅リニューアルされ先行販売がスタート!!
コロナ禍ではお買い得モデルのLTDシリーズ、昨年(2023年)にはベストセラーとまで言われた「ESCAPE R3(エスケープR3)」の大幅リニューアル等・・・良くも悪くも話題性の強いGIANTのESCAPEシリーズ。
▶GIANT ESCAPE R3(エスケープR3)詳細記事はコチラ
最近であれば「クロスバイクとサイクリング」がコンセプトであるRシリーズの上位グレード「ESCAPE RXシリーズ」の2025年モデルが発表されたばかり・・・
今回は発表されたばかりの「ESCAPE R DISC」と「ESCAPE R DROP」をご紹介します!!
2025.GIANT ESCAPE R DISC(ジャイアント/エスケープR ディスク)
【メーカー希望価格】¥77,000 (税込)
【カラー(全3色)】マットシルバー、コールドアイアン、ブルー
【サイズ(適応身長目安)】365 (140-160cm)、430 (155-170cm)、465 (160-175cm)、500 (170-185cm)
※GIANTはメーカーの意向により通信販売を行っておりません。
●フレーム設計が大幅リニューアル
- 予想はしていましたが、ESCAPE R DISCもR3と同じフレーム設計や成型がされ、再登場となりました。
詳しくは「2024年モデル R3記事」を見て頂ければ解りますが、旧ESCAPE Rシリーズは、デイリークロスとしては高性能なフレームが採用され、低価格なのに上位グレードクロスバイクの様な乗り心地と評価の高いモデルでしたが新型Rシリーズでは、ポピュラーなクロスバイクと似た形状が採用。
ジオメトリーでは、旧R DISCとほぼ変更はありませんが、フレームパイプの形状やパーツ構成により、若干ハンドル位置がアップライトポジションに調整されています。
- そして、フロントフォークはアルミ製からスチール製へと変更。車体重量が旧R DISCよりも約500g重くなった要因と考えられますね。
スチール製になった事で、耐久性や振動吸収性の向上はある物の、重量面ではデメリットとなってしまいますね。
総評的には、スポーツ自転車としての性能を落としてしまったが、日常使いでの乗りやすさや耐久性が向上したといった印象ですね。
●パーツ構成について
基本スペックはShimano(3×8speed)が採用と至ってポピュラーな仕様。
ブレーキはTEKTRO社の油圧ディスクブレーキ、タイヤは700×32cと少しエアボリューミーなタイヤをチョイス。
※サイドカラーが茶色になっているのは、マットシルバーのR DISCのみとなります。
油圧ディスクブレーキに少し太めのタイヤは、走行での安全性や快適性に貢献◎
別売りにはなりますが、泥除けフェンダーやサイドスタンドがGIANT専用で用意してくれている点はユーザーにとって嬉しいポイントですね!
●価格(コスパ)について
2024年モデルを見送り、早期2025年モデルが発表されたESCAPE R DISC。
価格変動:【2023年モデル(税込¥93,500)】⇒【2023年LTDモデル(税込¥69,300)】⇒【2024年モデル】⇒【2025年モデル(税込¥77,000)】
限定で発売された「ESCAPE R DISC LTD」よりも高くなったが、2023年通常モデルより大幅に価格を下げています。
賛否両論があると思いますが、R3同様にハイスペックなクロスバイクよりも日常使いのクロスバイクとして必要十分なスペックと購入しやすい価格設定に配慮したという印象が強いですね。
対抗馬であれば・・・
Khodaabloom RAIL DISC |
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ANCHOR RL1(油圧式) |
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GIOS MISTRAL DISC |
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GIANT ESCAPE R DISC 【メーカー価格】¥77,000(税込) 【変速数】3×8SPEED 【車体重量】12.0g |
イニシャルコストだけを見れば、GIANT ESCAPE R DISCは、LTDシリーズよりも価格が上がったとはいえ、リーズナブルな価格設定。
ただし、コストパフォーマンス良いのかという点ではどうなのか??
主観的になってしまいますが、おそらくコスパはRAIL DISCかRL1(油圧式)には負けてしまう印象。「MISTRAL DISC」と比較して同じぐらいか?と感じます。
理由としては、「RAIL DISC」や「RL1」にはライトやスタンドといった「R DISC」では別売りとなっているアクセサリーが標準装備である点が大きいですね。
「MISTRAL DISC」と比較すると、「MISTRAL DISC」にはパーツ構成でShimano社パーツを多く取り入れている点。パーツ単体ではメンテナンスリスクが非常に低い分「ESCAPE R DISC」よりもイニシャルコストが高くなるといった感じですね。
その為、アクセサリー類が不要(既に持っている等)でイニシャルコストをなるべく抑えたい方にとっては「ESCAPE R DISC」が一番コスパが良いと感じる事になりますね!
後は、デザイン面も選ぶポイントになってくると思います。今回ラインナップされた "マットシルバー" は個人的にも興味のあるデザイン◎
現状では、当店に入荷していないので何とも言えませんが、写真で見る限りは好みのデザインですね!
どうしても、シルバーは "高級感のあるシルバー" から "チープなシルバー" まで様々・・・現物を見てみないとって感じはしますねー
2025.GIANT ESCAPE R DROP(ジャイアント/エスケープ R ドロップ)
【メーカー希望価格】¥99,000 (税込)
【カラー(全3色)】ブリティッシュグリーン、パールホワイト、ミッドナイトネイビー
【サイズ(適応身長目安)】430 (155-170cm)、465 (160-175cm)、500 (170-185cm)
"ドロップハンドルクロスバイク" という珍しいカテゴリに属する「ESCAPE R DROP」
●パーツ構成について
基本構成はShimanoロードバイクコンポの入門グレードに位置する「CLARIS(2×8speed)」が採用。
ロードバイクと大きく異なる点では、ESCAPE R DROPのブレーキにVブレーキが採用されている点。
通常ロードバイクには「キャリパーブレーキ」もしくは「ディスクブレーキ」が採用されます。これは高速で走るロードバイクでのブレーキコントロールがシビアである事が理由ですね。
Vブレーキでは、しっかり止まるという事は可能ではあるが、キャリパーブレーキ等と比較するとスピードコントロールが少し雑になってしまいます。
あくまでも、ESCAPE R DROPは「クロスバイクカテゴリ」という事ですね。
- 加え、ESCAPE R DROPには、サブブレーキレバーが標準装備。過度な前傾姿勢でレーシーな走りというよりかは、アップライトでのんびりとしたライドを楽しむモデルになっています。
●フレーム設計について
ESCAPE R DROPのフレームは、R3シリーズと同じ物が採用。
ジオメトリーをポピュラーなロードバイクと比較すると、ホイールベースとヘッドチューブが長く、ロードバイクカテゴリであれば「オールロード」や「グラベルロード」といった所に近い設計になっていますね。
当然、クロスバイクというカテゴリなので別物と考えるのですが、ロードバイクよりも安定してちょっとした段差や砂利道も走れる様に配慮されていると感じます。
●価格(コスパ)について
さて、ESCAPE R DROPがコスパの良いモデルなのか?という点では、判断が難しいですね。
気持ちもう少しお買い得ならなーとは思うのですが、比較できるモデルが無い為、こういったジャンルの自転車が欲しいという方は、これを選ぶか通常のクロスバイクをドロップハンドルにカスタムするしか方法がありません。
通常のクロスバイクをドロップハンドルにカスタムした場合、当然ESCAPE R DROPのイニシャルコストよりも遥かに高くなってしまいます。そうなるとESCAPE R DROPは安いとも言えるのですが・・・
ただ・・・Khodaabloom KESIKI TOURING(若干ジャンルは違います)が「ディスクブレーキ」と「サイドスタンド標準装備」でESCAPE R DROPと同価格。
もう少し安かったらなーっていう気持ちも分かります・・・
ただ、KESIKI TOURINGのタイヤは「650×47b」とマウンテンバイク由来のサイズが採用され、ESCAPE R DROPよりも更に安定性に特化したモデル。ESCAPE R DROPよりもコスパが良いというだけでKESIKI TOURINGは選びにくいですね。
新型ESCAPE Rシリーズのまとめ
- ハイスペックなクロスバイクよりも必要十分なスペックとユーザーライクな価格設定に変化した新型ESCAPE R DISC
- 珍しい「ドロップハンドルクロスバイク」の新型ESCAPE R DROP
2024モデルの ESCAPE R3同様に、スポーツ自転車の性能を落とす結果となってしまった「ESCAPE R DISC」と「ESCAPE R DROP」。
ただ、昨今の物価高騰から "日常使い用クロスバイク" としての在り方を見直され、ユーザーの手に届きやすい価格帯を実現する為、オーバースペックでは無く必要十分なスペックに調整しコストを抑えたモデルとなりましたね。
上述でも書きましたが、デザインは旧ESCAPE Rシリーズよりも好みです!普段着でも全然気にならない日常にフィットしそうな佇まいだと思います。
GIANTモデルは、メーカーの意向により通信販売は出来ませんので、お近くのGIANT取り扱い店もしくはエイリン路面店までご来店を宜しくお願い致します。