ロードバイクは歴史も長く、昨今では黄金比的な物が見え始め・・・どのメーカーを選んでもだいたい速く走ってくれます。
しかしながら、グラベルロードというカテゴリにおいては、モデルそれぞれに大きく違う特性を持ち、どんな乗り方・遊び方をするかによってオススメできる物が異なります。
その為、初めての方にとってはどのモデルを選べば良いのか迷ってしまう原因となっています。
そんな方に、オススメしたいモデルがこの「FUJI JARI 1.7」です!
2024.FUJI JARI 1.7(フジ / ジャリ1.7)
【メーカー希望価格】¥154,000(税込)
【カラー(全2色)】ChestNut、DeepMoss
【サイズ(適応身長目安)】46(160~168cm)、48(165~173cm)、52(170~178cm)、54(175~183cm)、55.5(180~188cm)
2024年のJARI 1.7は、デザイン性の高さもさることながら旧作よりもちょっとお買い得価格になり、入門アルミグラベルとして評価の高いモデルです!
JARI 1.7のフレーム性能について
JARI 1.7のフレーム素材にはFUJI独自アルミ「A6-SL」(チタン配合アルミ)が採用。
加え、前三角には軽量で振動吸収性に長けた6061番アルミ。
後ろ三角には、ロードバイクでは定番のドロップドシートステーによるコンパクト設計と素材では6066番アルミが採用。
これにより、ペダリングでの力を逃さず推進力へと変換してくれます。
フレームの前後で素材を使い分けるモデルは、同価格帯ではかなり珍しいと言えます!
フレームジオメトリー
フレームサイズ | 460 | 480 | 520 | 540 | 565 |
HA | 69.5 | 70.5 | 70.5 | 71 | 71.5 |
SA | 74.5 | 75 | 74 | 73 | 73 |
TT | 505 | 510 | 530 | 550 | 565 |
HT | 100 | 120 | 140 | 155 | 170 |
FC | - | - | - | - | - |
RC | 430 | 430 | 430 | 430 | 430 |
BB | 69 | 72 | 72 | 70 | 70 |
FO | 48 | 48 | 48 | 48 | 48 |
WB | 1005 | 1007 | 1018 | 1023 | 1034 |
SH | 738 | 767 | 790 | 804 | 824 |
SK | - | - | - | - | - |
RH | 360 | 364 | 367 | 372 | 382 |
適応身長 | 160-168 | 165-175 | 170-178 | 175-183 | 180-188 |
ジオメトリーでは、やや低重心とややロングホイールベース。グラベルロードとしては、ロードバイク寄りな扱いやすいジオメトリー◎
加え、前述でお伝えしたコンパクトな後ろ三角と素材の使い分けの恩恵もアリ、オンロードでの走りは侮れません!
フロントフォークにはクロモリ素材が採用。荷物を積んでもびくともしないタフさが魅力。
テーパードコラム対応なので、カーボンフォークへのカスタムもスムーズ。
基本的には、前後ともクイック仕様になっていますが、リアエンドは別途金具でスルーアクスル化も出来ます。
グラベルロードらしく、アイレット数は豊富
キャンプツーリングに挑戦したい方にとっては嬉しいポイント◎
※2023年モデルサンプル画像
キャリア・フェンダーの取付はもちろん、トップチューブ、ダウンチューブ裏、フォークブレードなどなどあらゆる積載方法をかなえてくれます。
あと、JARIシリーズでは定番となった、トップチューブ裏のクッションパッドもちゃんと完備。
グラベルライドでは、走行が出来ずバイクを担がなければならないシーンって意外と多いのですが、そういった時にコレが大活躍◎
実際のフィールドでテストを重ね、しっかりとフィールドバックしているからこそリアルな仕様になっていると、リスペクト出来ますね!
あえて、残念ポイントを言うとやはりホイール固定がクイックである所。
カスタムでスルーアクスル化が出来る様にしてくれているのは、良いのですが・・・前後スルーアクスルにしようと思うと「リアエンド金具」「フロントフォーク」「前後ホイール」の換装が必要ですね・・・
「イニシャルコストを抑えたい」「それ程ハードなグラベルライドはしない」等であれば、デメリットとは言えませんが、ある程度を見越して購入される方にとってはデメリットかもしれませんね。
ポジティブな考えでは、自転車にハマる人って結局最後に残るのはフレームだけ。全部カスタムするって考えると"自分にとって最適なパーツ構成にしやすいカスタムベース車"という点では、アルミフレームとしてかなり評価の高いJARI 1.7は抜群です!
JARI 1.7のパーツ構成について
基本スペックはShimano SORA(2×9speed)が採用。
クランクはFSA社製。46-30tとグラベルでの登坂に配慮した構成。
ブレーキには、この価格帯ではポピュラーなTEKTRO 機械式ディスクブレーキが採用。
最近ではEQUALの様な、油圧ディスクブレーキに匹敵する機械式ディスクブレーキも出ているので、カスタムは容易ですね!
タイヤはPanaracerのCommet Hard Pack(700×38c)オンオフのバランスが取れたトレッドパターン。
リムはWTBの「SX19」。チューブレスには対応されていないので、ご注意を!
もし、グレードアップしたい時は、スルーアクスル化と併せてホイールのカスタムもして下さいね!
2024.FUJI JARI 1.7のまとめ
- チタン配合の軽量アルミを使いつつもリアバッグをコンパクトに再設計し、剛性/振動吸収性共に向上
- リアエンドは別売りパーツに交換する事でスルーアクスルにも対応。カスタムの自由度が高い設計
- 5つのボトルケージ台座+トップチューブマウント、前後キャリア台座等ロングツーリングにも対応
- トップチューブ下のパッドに加え、シートチューブ上端のデザイン変更により、更に担ぎやすい形に
- SHIMANO SORA2x9speed+機械式ディスクブレーキ採用のバリューモデル
上述では「初めからスルーアクスルじゃないのは・・・」みたいな事を書いていますが、よくよく考えてみたら「FUJI」というブランドの製品は「カスタム余地」があるモデルばかりなんですよね!
それは、メーカーの「乗られている人が自転車を完成させてほしい」という思いから、乗られている人がしっかりと考えて、カスタムしていく。完成車ブランドなのにカスタムを推奨する珍しいブランド。
なので、JARI 1.7も完成形で販売されていないって事なんです。
現に、ちゃんとカスタムしやすい様にエンド金具を用意してくれていたり、クロモリフォークなのにテーパードコラムだったり・・・でも、フレームだけはやたらしっかりしていたり・・・
是非、自分色なグラベルロードにチャレンジしてみてくださーい!!