街乗り用に設計されたオリジナルモデル「Lit Trove」。今回はそんなTroveで京都の定番ヒルクライムスポット「京見峠」にチャレンジしてきました!
イベント準備も兼ねて向かった先は「VILLAGE GREEN」のゴール会場となる鷹峯メルカート。果たしてTroveは峠道でも走れるのか?
街乗りクルーザーのポテンシャルを試すインプレッションをお届けします。
Lit Trove
【希望小売価格】¥52,800(税込)
【カラー(全2色)】fog blue、pale gray
【サイズ(適応身長)】420(158-173cm)
【車体重量】13.8kg
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Litの第一号モデル「Trove(トローヴ)」は、“掘り起こす” “見つけ出す” を意味する古い英語が語源。
日常の中にある宝物を見つけるような、小さな冒険を楽しんでほしいという想いを込めました。
たとえば、地元の小道をふらりと散走したり、知らなかったカフェに立ち寄ったり。
そんな日々の中に“発見”をくれる、街乗り+αのアーバンクルーザーです。
Lit Troveで京見峠チャレンジ!街乗りクルーザーの実走インプレ
今回インプレッションをするのは、以前に「ママチャリを再解釈したアーバンクルーザー」をコンセプトにオリジナルカスタムをしたモデル。
街乗りに寄り添う等身大のアーバンクルーザー、Lit Trove。
その開発テーマは「スポーツバイクとして速さを競う」のではなく、「自分らしくカスタムして、地元を自由に散策する」こと。だから本来、峠を登る必要なんてまったくありません。
ただ──自転車屋の一店員として、どうしても気になるんです。
「この子は一体、どこまで走れるのか?」
そんな好奇心から、京都サイクリストの定番スポット・京見峠に挑戦してきました。
結果は…想像通り、いつも乗っているスポーツ自転車とは比べ物にならないほど前には進みません。
坂道ではギアが少ない分「軽いギアでクルクル回して登る」という走り方ができず、重いギアを必死に踏み込むしかありません。速度が落ちるとさらに重く感じてしまうので、スピードを緩められないのも正直きついところ。
ただ──「走れないことはない」というのが今回の答えです。
Troveは街乗り用として設計されていますが、クランクはチェーンリングだけ換装できる仕様。坂道を意識してサイズをカスタムすれば、峠道ももう少し現実的に楽しめそう◎
……とは言え、今回はそんなチェーンリングを搭載しておらず、途中からはハイキングに切り替え(笑)。
「へっこらへっこら」押し歩きしながら、京見峠をなんとかクリアしました。
ゴールは、京見峠山頂の天空のレストラン「鷹峯メルカート」。
絶景と絶品の料理が一度に味わえる最高のロケーション。
VILLAGE GREENに参加される方は是非その魅力を味わってみてください!
到着して息を整えたところで、冷静に気づいたのは──ボトルが空っぽ…。
行き慣れた京見峠だからと油断していましたが、近くに自動販売機はありません。
そこで頼みの綱は名物の「京見峠の湧水」。 メルカートを越えて湧水まで歩くことに。せっかく回復したばかりなのに、再び消耗するハメになりました😢
メルカートは京見峠の旧街道(長坂道)の頂上付近にあります。
ただしこの旧街道は、自転車や車で通るにはかなり危険。なので基本は新街道(鷹峯街道)を走って上っていきます。
ところが湧水スポットへ行くには、どうしても長坂道に少し入らなければならず…。 結局メルカートからさらに坂を登ることになり、「はぁ…辛い」と思わず声が。
VILLAGE GREENに参加される方も、旧街道は避けて、必ず鷹峯街道からお越しくださいね。
湧水スポットまでの道のりがなかなかつらく、心の中では「一回家に帰って車で来た方が早いんじゃない?」と弱音を吐きつつ…。それでも足を進めました。
ぐちぐち言いながらも、なんとか湧水スポットまで到着。
口に含んだ瞬間、キンキンに冷えた湧水が体に染み渡り、「最高!」と声が出てしまいました。
そして、満足感と疲労を抱えながら、元来た道を戻るのでした。
そんなこんなで、本来の目的だった除草作業には遅れて合流することに。
当然ながら、他のスタッフは私よりも先に作業を始めていて……申し訳ない気持ちでいっぱいでした。
色々ありましたが、予定していた時間内に除草作業も終わりに差しかかった頃。
メルカートのオーナー様から「昼ご飯はどうするん?カレーやったらあるよ」と、まさに神の声。
「これはお昼をいただけるのでは!?」と思った別のスタッフが、食い気味に「いただきます!」。
すると絶品パスタが目の前に──最高のシチュエーションが整ってしまいました。
「なんでこんなに美味しいんだろう…」と感動しながら、お腹いっぱい大満足。峠チャレンジの疲れも吹き飛ぶひとときでした。
お昼を終えるころには天気が崩れ、雨が降ってきました。
しかしちょうど作業も食事も終わっていたため、雨のおかげで気温も下がり、涼しい中で当日の打ち合わせをスタートできることに。
そして打ち合わせが終わるころには再び雨が上がり──何もかもがタイミングに恵まれた一日となりました。
充実の一日を終え…と思いきや、この後はオフィスに戻って別の仕事(笑)。
峠チャレンジから除草作業、絶品ランチ、打ち合わせまでフルコースをこなしつつ、結局はいつもの日常へと帰っていくのでした。
まとめ|京見峠チャレンジで見えたTroveの魅力
今回の京見峠チャレンジを通じて感じたのは、Lit Troveは街を自由に楽しむことを軸にしながら、カスタム次第でフィールドを広げられる懐の深い一台だということ。
街を軽やかに走り、ちょっとした寄り道や地元の景色を楽しむ──その中に「自分らしいカスタム」を加えていけることこそが、このバイクの本領です。
峠を登る必要はありませんが、実際に挑戦してみたからこそ「やればできる」「工夫次第で遊びの幅が広がる」という発見がありました。
そして何より、地元の人や風景、美味しいご飯とつながれるのがTroveに乗る楽しみ。
街から少し足を伸ばすだけで、新しい出会いや景色が待っている──それこそが「Dig Into Your Local」、Troveが届けたいメッセージそのものです。