TROVEは「ただのママチャリ」で終わらせない、日常に“+αの冒険”を足す一台。
今回ご紹介するカスタムverは、買い物や通勤・通学の便利さはそのままに、週末の寄り道や小さな遠回りまで気持ちよく楽しめる仕様です。
26×1.95の安心感あるタイヤ、扱いやすい6段変速、乗り降りしやすいスタッガードフレーム。街での快適性に、ツーリング/グラベルのエッセンスを少しだけ。
“ガチ”じゃなくていい。でも、自分らしさは欲しい。「Dig Into Your Local」の合言葉どおり、いつもの道に小さな発見を。ここでは、そのきっかけになる具体的なカスタム例とポイントを紹介します。
Lit Trove(リット/トローヴ)

【希望小売価格】¥52,800(税込)
【カラー(全2色)】fog blue、pale gray
【サイズ(適応身長)】420(158-173cm)
【車体重量】13.8kg
日本生まれの“ママチャリ”を再解釈したTROVE
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「日本生まれの“ママチャリ”を、もっと自由で楽しい存在にしたい。 そんな気づきから生まれたのが、このモデルTROVE。
これまで、私たち自転車好きはどうしてもスポーツバイクに目が向きがちで、生活に根付いたママチャリに十分な愛情を注げていなかったかもしれません。
ですが本来、ママチャリは日本の暮らしに合わせて進化してきた、とてもオリジナリティある自転車。
TROVEも基本的には“ママチャリ”に属する車種。けれども、従来のテンプレート的なスタイルとは一線を画しています。
誰もが求める「気楽に乗れる」軽快車の魅力はそのままに、「26インチMTB規格タイヤ」「前後キャリパーブレーキ」「ボトルケージ台座」「センタースタンド台座」といった装備を採用。
ツーリングやグラベルバイクのエッセンスを散りばめることで、これまでのママチャリのセオリーにとらわれない一台に仕上げています。

TROVEのテーマは「Dig Into Your Local」――日常に小さな冒険と発見をプラスすること。
移動手段としてだけでなく、暮らしを楽しむための相棒としてデザインされた一台です。
いつものルートから少し外れてみる。川の上流や、見慣れた街の先にある山道まで足を延ばしてみる。そんな小さな寄り道のなかにも、まだ出会っていない“自分だけの宝物”がきっと隠れています。
何気ない日常をちょっと特別にしてくれる――それが自転車の持つ魅力。TROVEは、その魅力をもっと多くの人に気軽に体感してもらうために生まれた、“街乗り+α”を楽しむためのアーバンクルーザーです。
TROVEカスタムパーツの詳細レビュー

TROVEの標準仕様ではあえてバスケットや泥除け、チェーンカバーといった装備を外したシンプルな構成にしています。
その一方で、キャリアやフェンダーなど各種オプションをしっかり取り付けられるよう設計されているため、カスタムのベースとしては絶好の一台。
今回はそのポテンシャルを活かして、思い切りカスタムした作例をご紹介します!
▼カスタムパーツ一覧
- グリップ:RINDOW TARUGATA VINTAGE STYLE GRIP(PVC)(GUM BROWN)
- ハンドル:GIZA AL081 Handlebar
- サドル:BROOKS FLYER(HONEY)
- タイヤ:FAIRWEAETHER for cruise tire (cream/skin)26inch×1.75
- フェンダー:SIMWORKS by HONJO Smooth 60 for 26″
- ペダル:MKS XC-Ⅲ bear trap pedal(titanium/silver)
- アウターケーブル:NISSEN
- フロントラック:NITTO rivendell 52F-2 basket rack
- ボトルケージ:KING CAGE Stainless Steel Cage
グリップ
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RINDOW|TARUGATA VINTAGE STYLE GRIP (PVC) – GUM BROWN
どこか懐かしさを感じさせるオーバル形状が特徴の「TARUGATA」グリップ。
クラシックな雰囲気を持つレザーサドルやヴィンテージテイストのバイクと相性抜群で、特に半透明のGUMカラーはレザーサドルとのコーディネートが映えます。
素材にはPVCを採用しており、長く使っても“ベタつき”が起こりにくい快適な仕様です。
ハンドル
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GIZA|AL081 Handlebar
純正よりもやわらかなカーブを描く形状が特徴のハンドルバー。
幅は580mmとコンパクトで、狭い路地や人通りの多い街中でも扱いやすいサイズ感です。ライズ50mmに加え、59°のバックスウィープ設計により、手首や肩への負担を軽減し、自然で快適なアップライトポジションを実現します。
サドル
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BROOKS|FLYER-HONEY
1866年創業の英国老舗ブランドBROOKSが手掛ける名作サドル「B17」をベースにしたスプリングモデル、それが FLYER です。
BROOKSのレザーサドルは、新品時は硬めで徐々に身体に馴染んでいくのが特徴ですが、このFLYERはスプリングを備えることで、使い始めから快適な座り心地を実現。クラシックな雰囲気と実用性を兼ね備えた逸品です。
タイヤ
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FAIRWEATHER|for cruise tire-cream/skin 26×1.75
「快晴」を意味するブランド FAIRWEATHER が、純国産メーカーの PANARACER と共同開発した特別仕様のタイヤ。
名作「パセラ」をベースに、トレッド部分をクリーム、サイドを飴色に仕上げることでクラシカルな雰囲気を演出しています。
サイズは26×1.75と、一般的な軽快車よりも太め。安定感があり、街中をゆったりと流すライドに最適です。
スキンサイドの落ち着いた佇まいは、TROVEのスタイルとも抜群にマッチします。
フェンダー
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SIMWORKS by HONJO|Smooth 60 for 26″
1949年創業の本所工研が手掛けるフェンダーは、ランドナーやツアラー、スポルティーフなど幅広い車種に装着されてきた名品。その美しさから「世界で最も美しいマッドガード」と評され、世界中のサイクリストから注目を集めています。
アルミニウム製ならではの上質な質感を備え、取り付けには角度調整や穴あけ加工、微調整といった手間は必要ですが、その分フィットした姿は格別。TROVEに装着すれば、一気にクラシカルで洗練された雰囲気をまとわせることができます。
ペダル
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MKS|XC-Ⅲ Bear Trap Pedal-titanium/silver
1980~90年代に人気を博した名作ペダル「SUNTOUR XC-Ⅱ」を、日本ブランド MKS(三ヶ島製作所) が現代の技術と感性でアップデートしたモデル。
ギザギザとした“ベアトラップ形状”のケージがソールをしっかり捉え、高いグリップ力を発揮します。クラシックな雰囲気を残しながらも精度や耐久性を高めており、街乗りからアドベンチャーライドまで幅広く活躍。
また、豊富なカラーラインナップも魅力で、愛車のスタイルに合わせたカスタムが楽しめます。
アウターケーブル
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NISSEN(日泉ケーブル)
大阪・岸和田で生まれた国産ブランド 日泉ケーブル。しなやかさに優れ、他社製品に比べて無理な力がインナーケーブルにかかりにくいため、ワイヤーの動きがとてもスムーズです。
さらに、豊富すぎるほどのカラーラインナップを展開しており、車体に合わせたコーディネートを楽しめるのも大きな魅力。機能性とデザイン性を両立したカスタムに欠かせないパーツです。
フロントラック
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NITTO rivendell|52F-2 Basket Rack
カリフォルニア州ウォルナットクリークに拠点を構える RIVENDELL BICYCLE WORKS が、日本の老舗メーカー NITTO(日東) に別注をかけて製作したフロントラック。
ダルメッキ仕上げによる独特の鈍い光沢と、9mm径の細身クロモリチューブをフィレット溶接で滑らかに接合することで、美しいルックスと高い耐久性を兼ね備えています。
枠のあるバスケットとは違い、こちらはフラットなポーターラックタイプ。荷物を直接載せてVOILEストラップで固定するのはもちろん、WALDなどのバスケットを後付けして拡張することも可能。カスタムの幅を広げてくれる一本です。
ボトルケージ
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KING CAGE|Stainless Steel Cage
アメリカ・コロラド州デュランゴでハンドメイド生産される、ステンレス製の名作ボトルケージ。
ステンレス素材ならではの高い強度と軽量性を兼ね備え、耐久性にも優れています。アルミ製ケージに比べてしなりが少ないため、ボトルを差し込んだときのホールド力が高く、安定した使用感を実現。シンプルで美しいデザインと実用性を両立した逸品です。
まとめ
- あえてバスケットや泥除けを外した“カスタム前提”のシンプル設計
- 雰囲気を格上げするグリップやサドル、タイヤ選びで個性を演出
- ポジションや乗り心地に直結するハンドル・サドルにも妥協なし
- SIMWORKSフェンダーやNITTOラックなど、クラフトマンシップを感じる逸品を採用
- ケーブルやボトルケージといった細部まで手を入れて完成度を高める楽しみ

ベースは“ママチャリ”だけれど、TROVEはただの移動手段で終わりません。
街乗りに“+α”を加えて、もっと日常を楽しんでもらいたい――そんな思いから生まれたのがこのアーバンクルーザーです。
峠を駆け上がったり、山を制覇するようなバイクではありませんし、レースで勝つための一台でもありません。
けれども、街の風景に触れ、寄り道を楽しみ、五感で自然を感じながら日常を豊かにしてくれる――それがTROVEの持つ魅力です。
今回のブログでは、“より自分らしい一台へ” というイメージを膨らませていただけるよう、カスタム例をたっぷりご紹介しました。
ぜひ、あなただけのTROVE を作る参考にしていただければ幸いです。