以前、各スタッフに「初めて行った自転車カスタムパーツは何?」という問いかけを行った所、面白いことに自分ふくめ5人中4人が「サドル」という答えが返ってきました。
ママチャリからスポーツバイクに乗り換え"その格好良さ・走りの気持ちよさ"に感動を受け、元々こういう事が好きなのでありましょう次には"何かいじりたい(カスタムしたい)"ってなった時、まず思い浮かんだのが、身体の中でも最も振れる面積の広い、また見た目として変化の出やすい「サドル」にまずは注目したのでありましょう。因みに僕はそれが、「BROOKSのB17レザー」だったのを良く覚えております。
さてさて、少し話はずれますが、今回は初めてのカスタムにおすすめな「タイヤ交換のメリット」についてです!
初めてのカスタムにおすすめ!"走りの変化を楽しもう"タイヤ交換のメリットとは・・・
「タイヤ」を、ただ自転車が動く(転がる)上でのみ必要なパーツ=消耗品程度(すり減ったらパンクしたら交換するだけ)であるに過ぎないとお考えの方は、自転車の走り(性能)の変化を知る・楽しむ上において非常に勿体なくあります。
(クロスバイク・ロードバイク・シクロクロス・グラベルロード・・・ etc)スポーツバイクに限らずママチャリでもそうですが
「タイヤ」は、実はむしろフレームやコンポーネントを選ぶ事よりも大事&走りの変化に大きく影響します。
(パンクしずらい・長持ち・乗り心地が良く疲れにくい・軽くて登りが速い・グリップ力が高くコーナリングでも滑り難い・・・etc)自転車走行性能において切っても切れない関係性をもつタイヤ部。
ただ単にすり減ってパンクしたから交換というわけだけではなく、様々な使用状況に応じ、性能面、幅、トレッドパターンなど、タイヤのチョイスを変えてあげれば、まるで”違う自転車”に乗ったような楽しみ・メリットが味わえます!
「タイヤ」が自転車の性能に大きく影響する理由
「走る」「曲がる」「止まる」自転車走行におけるすべての行動は、最終的に”唯一路面に触れているタイヤ”が、行っているからです。
想像してみましょう。単純に、仮にタイヤが地面と触れず浮いている状態だとしたら?
いくらコンポがデュラエースだろうが、カーボンフレームだろうがクロモリフレームだろうが何だろうが、剛性がなんだとか、しなやかだとか、所謂その性能~効果は、ルックス以外一切何もないのですね。
「自転車が前に進む=”路面”をタイヤが転がる」という構造である自転車。
- 転がりの軽さ⇒登りや加速性に影響
- 路面追従・グリップ力の高さ⇒パワー伝達性やコーナリングの安定性に影響
- しなやかさ⇒路面からの衝撃を吸収し、ライダーの疲労を軽減
- パンクのし難さ⇒修理トラブルを回避
- 耐久性の高さ⇒維持費削減
フレームやコンポーネントといった機能性能、路面からの衝撃を吸収し疲労を軽減する事、またその自転車自体を維持していく事を、生かすも殺すも"唯一路面と接地するタイヤ"なのです。
完成車の多くがコストダウンされるタイヤ
長年、高い人気を持つ有名ブランド・・・性能品質共に評価の高いSHIMANO社製のパーツを多く取り入れ、お求めやすい価格と所謂ロングセラーである完成車。トータルバランスとして内容は素晴らしく「まずロードバイクという物に携わっていきたい」という初心者の方におすすめなモデル。
そういったモデルであっても、そのお求めやすい価格を実現すべく「コストダウンせざる得なかった」所にタイヤがあります。
大抵の場合、速く・乗り心地よく・疲れにくく等の「どの様に走るか?」の性能は二の次、まずは「ロードバイクに乗ってもらう」為のタイヤが採用されます。
このように、実は各メーカーの完成車の多くが「よりお求めやすい価格」を実現すべくタイヤにおけるコストダウンが施されておる訳です。(逆に言うとあれ?定価高いなあと思う完成車は実はタイヤが良いものが標準採用されていたりしますよ?)
新しい自転車を手に入れた時の感動はひとしお。勿論その段階でも満足度は非常に高いものであります。しかしながらそれはあくまでもその自転車に携わるスタート地点に過ぎません。
そこから貴方の求める状況・性能に応じたタイヤに変化を加え"より使いやすい・満足度の高い"一台に成長させてあげましょう!!
タイヤカスタムで効果/メリットを楽しもう!
●転がりの軽さ、●路面追従・グリップ力、 ●しなやかさ、●パンクし難さ、●耐久性、●幅・・・etcタイヤ自体が自転車の性能にもたらす効果は多種多様であり絶大です。
私事ではありますが、例えば700x33Cシクロクロス用タイヤでも、滑りそうなコースではチャレンジBABYLIMUS、固めの路面がコース上で多い場合はチャレンジCHICANE、塗れた芝面が多い場合はチャレンジFANGO、普段使いの林道サイクリング等では価格も安いチャレンジCHICANE RACE等々と、それぞれの機能性をふまえ4~5種類を使い分けております。
同じメーカーの同じ33c幅のシクロクロスタイヤといっても、トレッドパターン含め、重量・耐久性・乗り心地の良さ、軽さ、価格、それぞれその特性は違うモノであり、転がり方含めその効果性をそれに応じた状況で使い分ける楽しみはとても大きなものです。
ロード用タイヤでは●速さ・軽さ重視 、●オールラウンド、●耐久性・耐パンク性重視⇒目的:パンクトラブルの防止、ランニングコストを削減等を視点にチョイスしていけば宜しいかと思います。
価格をはじめ、デザインやカラー、ブランドイメージ、トレッドパターン、重量、様々なモデルがあります。
またタイヤの幅やトレッドパターンに変化を加えれば、アプローチ出来る路面状況に変化を加える事も可能。昨今ではチューブレス/チューブレスレディ・フックレス・・・etc様々。
タイヤに限った事ではありませんが、向かう道を想像しながら、”ああでもないこうでもない”と試行錯誤しながら「愛車をカスタム」する事は、何とも楽しいものですね。
その中でもタイヤカスタムは”走行性能”に最も大きく影響するカテゴリーです。
ただ単に”金額”だけにとらわれる事なくその性能面にも着目して交換してみてはいかがでしょうか?